インタビュー

時代の感性をカタチにする、ファッションとライフスタイルの“総合”卸売商社として。

本日は取締役である末永様にお話しを伺います。まずは昭和22年に南久宝寺町にて創業された経緯などを教えてください。

弊社創業者の寺内石夫は、大正10年に学校を卒業すると同時に15歳で東京の“海渡商店(現株式会社エトワール海渡)”に商売の修業として丁稚奉公にでました。その10年後、奉公の年季が終わることをきっかけに、2年程の下準備を経て昭和7年に大阪の地で“海渡大阪支店”を創業したのがルーツとなります。

昭和15年頃までは順調な足取りでしたが、次第に戦火の色が濃くなると物資統制で品物が手に入りにくくなっただけでなく、店員は徴用にとられ人手も不足しがちとなりました。そこで寺内を含めた6社で“大阪久宝小間物株式会社”という合同企業を立ち上げることとなり、その後も細々と商売を続けていましたが、終戦を迎える年の大阪大空襲でついに店舗を焼失してしまいました。
船場一帯も焦土と化し、「丸裸や、今度こそ商売もあかん」と創業者の著書である「商魂記」に当時の様子が残されています。

ですが「もういっぺん」と奮起し、仲間と一緒に合同企業を茨木に仮設して商売を再開。
終戦を経て復興の気配を感じ再び市内に戻ってきたのですが、再発足の際に主家から独立のお言葉をいただき、昭和22年2月に船場、この南久宝寺町の創業地で“寺内商店”として店を構え再スタートをしたのが経緯となります。

寺内商店からはじまり、現在は“寺内株式会社”ですが、“fanbi 寺内”の“fanbi”はどのような意味で名付けられたのでしょうか?

寺内創業時から昭和45年までは“婦人を美しく飾るもの”という意味から「fubiフービ(婦美)」というブランド名を使用していました。当時の取扱い商品の中心である装粧品を象徴するものであったわけですが、英語での発音の語呂がよくないことから“fanbi”と改められました。
「fan」は野球ファンなどのファン、そして「bi」はBeautiful=美(Bi)を意味します。
以前はファッションと言えば“身を飾るもの”のことでしたが、今や「衣・食・住」のすべてに関わる“ライフスタイルそのもの”がファッションと捉えられていますので、そういった大きな枠組みの中で「美のファンを広く創造しよう」という企業ポリシーが“fanbi”に込められています。

また、ロゴマークも昭和62年の創業40周年を機に一新された経緯があります。
こちらのマークも実は、“fanbi 寺内”のイニシャルである“F”と“T”を、以前のロゴマークであった鳥の上昇するイメージと組み合わせて作られています。

数え切れないほど非常に多くの商品を扱われていますが、寺内さんにとっての「美」の基準を満たしたこれらの商品の特徴とはどのようなものでしょうか?

大阪本店では4館体制で25のフロアに「衣・食・住」に関連した商品を扱っているわけですが、商品を取り扱うにあたっての基準は「人々が豊かで心地のよい生活を送ることができるもの」であり、「プロ目線の品揃えと納得の卸価格でご提供できるもの」だと考えています。

ライフスタイルは品質の良いもの、広い意味で美しいものでこそ豊かになると考え、品質の良いものだけを扱うことに徹し、良い商品を適正な価格でお客様にご提供できるよう心がけています。
寺内の創業精神に「良品・廉価・親切」との言葉があり、これは創業時のかんざし、櫛、帯留などの小間物が取扱い商品だった頃から変わっていません。

もちろんお客様のパートナーとして、トレンドに敏感で欲しいものがそこになくてはなりません。
メーカーのモノづくりと小売業の店舗運営の双方に深く関わってきた歴史があるからこそ、半年、1年と先のトレンドを読む力と、培ってきたノウハウを最大限に生かしたマーチャンダイジングによって幅広いアイテムを豊富に取り揃えています。

大阪に4店舗、九州に1店舗、さらに30店舗以上の小売事業を拡げる寺内さんですが、事業成功の秘訣をほんの少し教えていただけますか?

寺内が今日あるのは何と言っても創業者の努力とひたむきな商魂にあり、70余年の歴史の中でそれを受け継ぎ実践されてきた人材にあると思っています。事業の成功には、綿密な準備と的確な決断が必要とされますが、その時々でこれを実践する「優秀な人材がいる」ということです。

創業時より変わらず「職場が人を育てる場である」との考えのもと、座学も取り入れながら人材の育成に当たっていますが、採用においては、なんといってもその人の人間性……人柄のいい人物であることを重視しています。また、入社後の基礎教育から始まり、階層別人材育成プログラムなど、スキルアップのための教育制度を充実させています。これらを通じて社員には「何事にも誠実で、自らの力で決断できる人材」を目指して欲しいと考えていて、それが寺内の社風を作り上げていると思っています。

もちろんまずは、「商品が好き!」「商売が面白い!」と感じる方と出会いたいですね。

末永様は大学を卒業されて初めてお勤めになったのが貴社だとお伺いしましたが、入社されてから今日までに寺内株式会社はどのような変化を経て来たと感じますか?

私自身はまず営業を経験し、その後システム部門に異動しました。そこで社内の基幹系システムの再構築、POSシステムの開発などに携わってきました。
そんな私が入社した頃は、既に2代目が社長となり、そのもとで寺内株式会社を中核としたグループ経営がなされていて、ダイナミックに会社が成長していた時期でした。それも1990年代のバブル崩壊を機に、当時のグループ経営の難しさから現在では寺内株式会社単独の経営となり、フレキシブルに成長して行く企業になったと感じています。

今後続けていくことや目指すこと、こんなお悩みをお持ちのお客様に来てほしい……等をありましたらメッセージをお願いいたします。

寺内は従来、単なるモノの売買を超え、商品や市場動向を敏感にキャッチし、付加価値の高いサービスを提供しながら「衣・食・住」すべてに関わる総合的な生活文化産業を目指してきました。今後につきましても変わりはございません。

またお客様には、商売を始めたいが全く経験がなく、何から始めればいいのかわからない……という方から経験豊富な方まで、お気軽にご来店いただければと思っています。

広い顧客層と充実の品揃え、強固な販売網が私たちの強みです。
そこで得られた経験とスキル、培ってきたノウハウを最大限に生かし、お客様の課題解決や売り上げ戦略のパートナーとしてご支援させていただきます。
私たちは、「時代の感性をカタチにします。」をコーポレートスローガンに、流通業界の中で果たすべき役割を常に考え、すべての現場においてチームワークを大切にしながら、お客様と向き合ってまいります。

寺内㈱
中央区南久宝寺町 1-9-13
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電話番号
06-6262-2161
FAX番号
06-6266-7210
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